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「配偶者がアスペルガー」問題

いろんな障害の中で、パートナーの障害のためにうつになった、とか、パートナーが障害のためにDV行為をするなんて話しがあるのはアスペルガー症候群(高機能自閉症スペクトラム)くらいのものではないだろうか?

ネットをよくよく探してみると、そういったことを書いたサイトや掲示板がちらほら見受けられる。確かに私もそれで離婚しているのでそれがまんざら嘘ではないどころか、しばしば起こりうる事であるというのはよくわかる。

私は数年前に高機能自閉症(後でわかったのだが)の前の夫と離婚をしている。そして今、私は再婚し、アスペルガーの夫とまあ幸せに暮らしている。よりによって結婚したのが2人とも自閉圏の人間とは我ながらあきれるが、それはさておき、前の夫との離婚原因であるが、モラルハラスメントとドメスティックバイオレンスが原因であるが、そこには自閉圏の障害というものが色濃く影響していると思えるのである。

と、いうわけで、「配偶者がアスペルガー」問題について少し考えてみた。

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「配偶者がアスペルガー」問題とは

冒頭で少し書いたが、配偶者の片方、或いは両方がアスペルガー症候群(或いは他の自閉圏の障害)で、その障害特性によって他方が精神的に疲弊し、酷い場合は鬱状態になったりすること、酷いケースではアスペルガー症候群者がモラルハラスメントやドメスティックバイオレンス(DV)の加害者になってしまうことである。現在私がそんな心配などみじんもない環境にあることからも、全てのアスペルガー症候群者がそういった加害者になることはあり得ないのではあるが、その現象が存在することは間違いないのも事実である。

「配偶者がアスペルガー」問題のストレスパターン

配偶者がアスペルガー配偶者がアスペルガー症候群或いは自閉圏という夫婦(カップル)でのストレスパターンは多様だが以下のようなものが多いようだ。

A「気持ち(どう感じているか)が (言わないと)伝わらない」
                                     →不信・不安・怒り・落胆
B「気持ち(どうしたいか・して欲しいか)が (雰囲気や間接的な表現では)伝わらない」
                                     →不満・怒り・落胆
C「気持ち(気分)が共有できない」                →不信・不満・不安・落胆
D「何かと(ことばで)衝突する」                  →疲れる・恐怖
E「何でも自分のせいにされる」                  →怒り・抑うつ
F「何をしたいのかはっきり言っても曲解される」        →怒り・落胆
G「配偶者ののアスペルガー的 行動・言動が受容できない」→不満・怒り
H「配偶者が癇癪orパニックを起こす」              →怒り・恐怖

A〜Cは定型発達者とアスペルガー症候群者の組み合わせでよく起こるだろう。脳機能の問題という観点で見るに、A〜Cは本質的にアスペルガー側がどうすることもできないだろう。(表面づら合わせることはできるかもしれないが、家庭内でそれやれってのは酷な話しである)

自閉症をスペクトラムという見方をするのであれば、自閉圏内同士のカップルであっても、自閉傾向に差異があるカップルではA〜Cの問題は起こりうるように思う。

ABの問題は「はっきりことばにする」ことで問題の重大化を回避できるだろう。

C…これは定型発達者側があきらめるか、定番パターンをアスペルガーサイドが覚え込むことくらいしか対応策がないだろう。

EGH…これは程度とコントロールの問題で、二次障害がないケースでは定型側の物事の伝え方の工夫、アスペルガー側のソーシャルスキルのトレーニングによって何とかなるものだろう。
ただ、二次障害が絡んだり、モラルハラスメント・DVに至るようなどうにもコントロール不能な場合は関係解消しかないケースも多いように思う。

F…Gの一部であるが、これ、けっこう厄介なので単独で取り上げてみた。人生の重大な局面に事がおよぶケースはアスペルガー者のファンタジーの中に相手の虚像が存在しているといったものだろう。実はパートナー関係が結べていないといったところだろうか。付ける薬は…ないと思う。重大なD・Hへの芽だと私は考える。


自閉圏のパニックがドメスティックバイオレンス・モラルハラスメントになる可能性

自閉圏の人間の幼少期のエピソードとしてよくあるのが「パニック」である。
これは環境の急変や当事者の予想外出来事などが起こった場合などに起こり、泣き叫ぶ・奇声を発する・自傷・他傷・器物の損壊行動などの現象で表れるのだが、成人しても、環境の変化が急激であったり、本人の予測外の出来事などによりパニックが起こることはありえるだろう。ただ、ある程度適応しながら成人してきたアスペルガー当事者の場合、パニックは本人の内面でのみおこり、自傷・他傷・器物の損壊にまで至らないケースがほとんどである。

しかし、生育環境などにより、パニックをコントロールする力が備わらなかった場合、当然のことながら、辺り構わず怒鳴り散らしたりする場合もあるだろうし、自傷・他傷・器物の損壊などに至るケースもあるだろう(私は実際見ましたが…)。当然それは内面的にはパニックであっても相手にとってはドメスティックバイオレンスやモラルハラスメントになってしまうだろう。

深刻な「配偶者がアスペルガー」問題と二次障害としての自己評価の低さ

さて、私が初婚・再婚と自閉圏の夫を持って、片方はDV夫となり、片方は良き夫であるのは何の違いがあるのか考えてみた。

そして、ネット上の掲示板などを眺めて、加害傾向に至りやすいケースとそうでないケースの違いは何かというと、二次傷害の有無・軽重なのである。

二次傷害として、自己評価が低いと思われるケースが重大なDV・モラルハラスメントにつながりやすいように思うのだ。

さらに、とりわけ親との関係の中で自己評価が低くなっているものが不可逆性が高く(つまりは自己評価の回復がむずかしい)配偶者との深刻な問題を引き起こす例が多いのではないかと推測するのである

「配偶者がアスペルガー問題の背景

アスペルガー症候群や他の自閉症スペクトラム障害について、知られてきたのはごく最近の事である。つまり、現在問題が生じているカップルにおいて、両方もしくは片方がアスペルガー症候群(高機能自閉症スペクトラム障害)としても、幼児期、学童期に発見されて本人がそれを認識しているケースはごくまれであろう。

問題のアスペルガー症候群者は適切な支援なり療育を受けないで育っている世代なのである。このことが、二次障害の発生率があげ、ひいてはこの問題の発生率を上昇させている要因であるだけでなく、カップルの他方が原因としての障害に目を向けた場合でも、二次障害が本人の当事者認識を阻み、却って問題をこじらせる結果になったりしかねないのである。

周囲に違和感を持っているだけのアスペルガー当事者なら、自分の性質について相手の指摘を契機に受け入れる事が可能かもしれないが、「普通でない」=「いけないこと」というすり込みがなされ、そのため自己評価が低くなった状態においては、相手から批判されたと受け取ってしまい、相手に対する攻撃をしてしまう可能性も大なのである。

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